#032   ●マイケル・フェルプス7冠の裏側(07/04/02)


マークスピッツ以来の快挙、マイケル・フェルプスの7冠達成

7冠への最大の難関は100バタであった。
何度見ても同僚のクロッカーが終始リードしていた。
本当にタッチの差とは言え、ゴール直前でも頭はクロッカーがリードしていた。
ではなぜタッチの差でフェルプスが勝つことができたか?
その秘密はフェルプスの類まれなドルフィンキックの奥義に秘められている。

今回の大会で注目されているフェルプスのターン。
特にターン後のドルフィンキックは他を圧倒する。

バタフライの推進力は、ダイナミックなストロークによるところが大きい。
しかし、実際には手のかきと同じタイミングで打つセカンドキックによる推進力が大きいことは周知の事実である。

もう一度ゴール前を見る。
クロッカー、フェルプスとも最後のストローク(セカンドキック)までは、ほぼ同じタイミング。
しかし、頭はクロッカーがひとつ分リード。

ではなぜフェルプスが逆転できたか?

それは「フェルプスのファーストキックにある」と、我々専門家(?)は分析する。

ストロークがリカバリー後のストリームラインを形作っている最も推進力のない時、
フェルプスのファーストキックが、クロッカーに頭ひとつ分勝る推進力を生み出したのである。
ここにフェルプスの7冠のなぞが秘められていたのである。
間違いない。


以上、科学的分析に続き心理学的アプローチによる後編。

世界記録保持者であるクロッカー。よもやフェルプスに負けるとは露ほどにも思っていなかった。
タッチ板に触れた後も、しばらくはそう思っていたはずである。
しかし、現実はなんとも・・・・。

そのショックもさめやらぬ直後の400Mメドレーリレー予選。
本来ならば金メダル確実であるアメリカチームの一翼を担う、100mバタフライ世界記録保持者クロッカー。
しかし、フェルプス8冠への壮大なドラマ最終章に向け、クロッカーは屈辱的ともいえる前座役を担う。

果たして、魔が差したのかはたまた微妙に100バタの悔しさか・・・・、よもやのフライング。

真実は・・・!?


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